本を聴く生活

本を聞く生活

鉄道員(ぽっぽや)

audibleで本を聴く生活 今回は鉄道員(ぽっぽや)を聴きました。
鉄道員といえば、高倉健さん、広末涼子さん出演で映画化もされた
浅田次郎原作の短編小説です。

あらすじ

映画も公開されているので小説の内容を知っている方は多いとは
思いますが、簡単にあらすじをご紹介いたします。

主人公の佐藤乙松(さとうおとまつ)は、北海道にある廃止寸前の
ローカル線「幌舞線(ほろまいせん)」の終着駅の駅長である。
彼は生まれたばかりの一人娘を病気で失い、また妻にも先立たれ、
孤独な生活を送っていた。
鉄道員一筋に生きてきた乙松も定年退職の年を迎え、同時に乙松が働く
幌舞駅も線路ともに廃線の時を迎えようとしていた。
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、乙松は、駅に立ち続けた。
雪の正月、乙松のもとに真っ赤なランドセルをしょった少女が現れ、
人形を忘れて帰っていった。
それは、彼に訪れた奇蹟のはじまりだった。

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声が染みる

今回のナレーターは榊原忠美(さかきばらただよし)さん。
彼の落ち着いた低めの声でストーリーを聴いているといつの間にか頭の中に
北海道の原野を雪が降る中を走る気動車キハ12の音が聞こえてきて、深々と
降り続く雪の風景、そこに響くキハ12の細く長く、物悲しい汽笛が響いて
ストーリーが広がっていきます。
私も少しの間、北海道に住んでいて、キハ12に乗ったこともあったので、
なおさら臨場感がわいてきます。私が住んで居た頃からJR北海道内で、
あっちこっち路線の縮小や廃線が始まっていて、列車の通らない線路が
まっすぐ地の果てまで続いているのを見て寂しさを感じたものです。
雪の季節の雪が降いている時の閉そく感は、内地(本州)より重く寂しく
不安が心に広がっていきます。そういう思い出とナレーターの声に物語
の中に吸い込まれて、起こる奇蹟と乙松の過去からの人生が絡んで、
心が揺さぶられます。いつまにか涙がたまっていました。

本で読む、映像で見るの他に、聴きいってみると、また違う世界に
出会ってみませんか。

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